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世間から見たプロレス

先日も触れたが、ハッスルが流行語を取れなかった。そこで今日は改めて世間はプロレスをどう見てるのか?について。今日の内容はいつもはプロレスの記事なんて読まないって人にも読んでほしい

戦後の力道山から始まった日本のプロレス界。当然リアルタイムで力道山の試合を観た事なんてない。けれども何となくその内容は想像がつく。投げたり投げられたりの攻防を繰り広げつつ、最後は力道山の空手チョップで試合が終わる。

その時代からプロレスを楽しめない、一歩越えた視点からものを見れない人達はプロレスは八百長なんだとか、プロレスは勝ち負けが決まっているとか言って「良からぬもの」として捉えてた人間はいたと思う。

猪木や馬場のプロレスも恐らくそれを引き継いでいると思う。俺は猪木の試合しか映像で見た事はないが、ルスカ戦かゴルドー戦か何かの試合は猪木が一回も攻撃をしないまま攻められ続け、バックを取ったその瞬間魔性のスリーパーで勝つっていう内容だった。確かにこの試合を見た時プロレスファンの俺でもウサンくさいなあとは思ったが、これが猪木が猪木たる所以なんだろうなあとも思った。

プロレス界にはその選手の「定番」って言える技、見せ場がある。力道山の空手チョップ猪木のスリーパー、コブラツイスト馬場の16文キック新崎人生の拝み渡り西村修の倒立etc・・・。それこそ数え挙げればキリがない。

それらは真剣勝負のみの世界なら絶対にかからないだろうっていう技ばかりだ。しかしプロレスには受けの美学ってものがあるし、プロレスファンってのはその「定番」を観たくて会場に足を運んだり、テレビを見たり、専門誌を読んだりする部分もある。

今週のゴングで大ベテランのプロレス記者、菊池孝氏がこう書いている。「プロレスには歌舞伎や古典落語と同じで定番がある。歌舞伎には見せ場があって、落語にはオチがある。それとプロレスは同じで、レスラーにも定番の技がある。一流のプロレスラーは一流の役者や噺家と同じ芸術家で、レスラーはそれを体で表現してるだけなんだ」と。

俺の言いたい事を見事に表してある文章だと思った。何度も言っているが、プロレスはエンターテイメントで、純粋な勝負論から一歩越えた目線で見るべきものだと俺は思う。そりゃ、ものも見方は人それぞれだから俺の見方を押し付ける気はさらさらないが。

どうして歌舞伎役者や噺家は賞をもらったり、勲章をもらえるのにレスラーにはそういう評価をされないのか?どうして「ハッスル」は流行語大賞を取れないのか?

勝負の決め方があいまいだから?こんにち敗者にもスポットライトが当たるようになってきたのはプロレスの影響があると、俺は思ってる。総合格闘技で敗者にも光が当たるようになったのはドン・フライvs高山の影響が大きいんじゃないか?オリンピックみたいな勝利至上主義の場では、それを追い求めるあまりにドーピングまでいってしまったんじゃないか?そもそもオリンピックだって参加する事に意義があるんじゃなかったのか?

プロレスは教育上「良からぬもの」だから?俺はそうとは思わないけどなあ。昔は小さい頃は「プロレスごっこ」とかして、それで実際の痛みとか味わったと思うんだよね。よく言われることかもしれないけど、やっぱり今の子供って過保護過ぎて実際の痛みを知らない子が多いと思うんだよね。それなら限度を越えない範囲の「プロレスごっこ」もアリなんじゃないの?

ファン層が偏ってて、マニアックだから?今はドラゴン・ゲート(旧闘龍門)NOAHには若い女性ファンも多いと思うんだけど。それもプロレスを毛嫌いする人の言い訳だと思うけどどうなの?

ともかく、俺は完全にプロレスファンだから、俗世間の一般人がプロレスに対してどういうイメージを持ってるか分からない部分がある。

だから、世間がプロレスをどう見てるのかを知りたい部分がある。

じゃ、また。
by toproad3000 | 2004-12-10 12:48 | プロレス、格闘技


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