人気ブログランキング | 話題のタグを見る

『バカの壁』 part1

最近、遅ればせながら『バカの壁』 (養老孟司著)を読んだ。俺にとっては久し振りの読書だった。今日からしばらく、『バカの壁』を読んで自分なりに感じた事について書いていきたい。

まず、俺がなりにこの本で主張されてると感じたことについて、7項目に箇条書きしてみる。

①人間の反応はy=axという式で表される(y:行動、a:係数、x:事柄)
②人間は共通認識、共同体意識によって発展してきた
③個性が現れるのは身体的な部分
④不変なのは情報、人間は日々変わっていく
⑤自己実現は自分だけではなく、他者との関係で達成される
⑥戦後は働かなくても食えるのが理想だったが、今は働かなければいけない風潮になっている
⑦一元論は危険な考え方、二元論で考える姿勢が必要

俺が感じ取ったのはこの7点。

まず、①人間の反応はy=axという式で表される(y:行動、a:係数、x:事柄)について。

人間の脳は思ったより単純に出来ていて、外からxという刺激を受けると、それにある一定の係数aが掛けられて、yという反応が現れる。例えば、道に虫が死体があったとして、虫に興味がある人は立ち止まって、拾ったりする。興味の無い人は何事もなく歩いていく。虫が嫌いな人は逃げるように走り去る。

この時、虫に興味のある人はa=プラス、興味の無い人はa=ゼロ、嫌いな人はa=マイナス、という係数が掛けられて反応に現れる。

ある事柄xに対しての係数aってのはxの種類によって決まっていて、虫の死体に対してはa=マイナスで逃げてた人も、それが馬券だったらa=プラスでそれを拾い上げるかもしれない。

著者は脳の専門家なので、このことにはすごく説得力があると思う。

a=無限大になるとどうなるか?っていうと、それは原理主義になっていくという。a=無限大ってことはそれに対して全てを受け入れるって事になるんだろう。

また、aはゼロでない限りプラスにもマイナスにもなるって事もある。a=マイナスで、嫌っていた相手がなんかのひょうしにa=プラスで好きになるって事も起こりうる。

この事に関しては「バカの壁」の根拠になってて、a=ゼロの相手には何を説明しても無駄って事だ。つまり、話せば分かるって事はなくて、話してもムダってことになる。

確かにその通りだと思う。結局、a=ゼロの相手には外からの努力ではどうにもならない事が存在するんだろうと思う。

そういう部分でアメリカとイスラムは相容れないって事にもつながっていく。

今日はこんなとこで。

じゃ、また。
by toproad3000 | 2004-10-10 17:59 | 娯楽


<< 『バカの壁』 part2 対談を振り返る part1 >>